Anchor Ship Partners

日本海事新聞に当社記事が掲載されました [アンカー・シップ、全国の地銀と連携、地域創生へセミナー]

船舶投資ファンドを運営するアンカー・シップ・パートナーズは22日、地域金融機関などを対象に、同社と金融機関が連携し地域創生を目指すセミナーを開いた。オーシャンネットワークエクスプレス(ONE)や、アンカー・シップが出資する郵船クルーズ、パワーエックス(Power X)の講演などがあり、アンカー・シップの篠田哲郎社長は同日発表したパワーエックスとの包括的業務提携に言及。同社の蓄電池を全国に普及させるため、同社と地域金融機関をつなぎ、各地の需要家にファイナンスやリースを提供する考えを示した。

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■パワーX「蓄電池普及へ連携」

パワーエックスは蓄電池の製造・販売、蓄電池を使ったEV(電気自動車)充電ステーションの展開、電気運搬船の開発などを手掛けている。伊藤正裕社長によると、企業は蓄電池導入により工場や倉庫、ビルなどの電気料金を削減可能で、再生可能エネルギーの利用比率も拡大できる。EV充電ステーションは今年夏、設置を始める予定。超急速充電に特化していることなどから、高い収益性が見込めるという。

1月初旬時点の蓄電池の受注容量は3302メガワット時以上、金額は1827億円。首都圏を中心に大企業から受注実績を積み上げているが、さらに伊藤社長は「地域企業の活性化や再生可能エネルギーの普及に向け、各地の金融機関と連携したい」と話し、企業への蓄電池のリース、EV充電ステーションのオペレーティングリースなどの投資商品開発を例示した。

アンカー・シップは地域金融機関とパワーエックスの間を取り持ち、パワーエックスと連携して蓄電池の普及を後押しするためのスキームや金融商品開発を進める。金融機関にとっては顧客への具体的なCO2(二酸化炭素)・電力コスト削減ソリューションの提供、ESG(環境・社会・企業統治)、SDGs(持続可能な開発目標)関連の融資残高の増加、環境関連コンサルティング事業への展開可能性、系列リース会社の活用などのメリットが考えられるという。

篠田社長は「地域金融機関の顧客で、ゼロエミッションに取り組もうにもどうしたら良いか分からないという企業も多いのではないか。情報力を持つ銀行に力添えいただくことで、全国各地に蓄電池をスムーズに普及させるアプローチが可能になる」と述べた。

■新造客船「本物の提供を」

アンカー・シップと地域金融機関は郵船クルーズの豪華客船「飛鳥II」を通じ、地域創生を目指し連携してきた。セミナーでは郵船クルーズの河村洋執行役員が25年の就航を目指す新造客船の最新情報などを説明した。

同社は新造客船で心身や知の健康を目指す「ウェルネス」、関わるひと・もの・こと(経験)での「本物の提供」に加え、乗客がそれぞれの好みに合わせて過ごす時間をカスタムする「パーソナライズ」をサービスのコンセプトとして新たに打ち出す。乗客が思い思いの時間をより充実して過ごせるよう、食事やアクティビティーなどの選択肢を増やすという。

郵船クルーズとアンカー・シップの関係者のディスカッションでは、新造客船と47都道府県のコラボレーションプロジェクトである「ASUKA×47」について紹介。地域金融機関のプロデュースでの客室づくりなどが話し合われた。

■ONE「成長投資と環境投資」

ONEコーポレートストラテジー&サステナビリティ部門の塩見寿一バイス・プレジデントは、コンテナ船産業の特徴や自社の事業方針などを紹介。加えて、岩井泰樹マネジング・ダイレクターとアンカー・シップの篠田社長が対談した。

岩井氏はイールドマネジメントなどのONEの取り組みについて、「コンテナ船事業は非常に複雑でコントロールできない要因も多く、誰も100点満点の回答で事業を運営できていない。一流の船社でも70点程度だろう。それをわれわれは71、72点にするためにどうすればいいか考えてやってきた」と説明。その上で、「ONEでは巨大なデータベースに情報を蓄積し営業活動やオペレーションに活用しており、その洗練度がかなり高いのではないか」と分析した。

今後の投資計画については「成長投資や環境投資の必要も出てくる。こうしたことを継続し、サステナブルグロースを目指す」と語った。



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